ふいちゃんの中国日記

自然編/童牛嶺

春暁

2010年5月16日

いま、大連は1年でもっともいい季節を迎えている。染井吉野の桜が咲いたのは1週間前で、いまは牡丹桜がほぼ満開である。楊樹の葉が出、きょうは少しながら柳絮が風に乗って飛んでいる。やがて5月下旬から6月にかけ、大連市の「市花」になっているアカシアの花が咲いてくる。

まさに「孟浩然」の“春眠暁を覚えず”に始まる「春暁」の世界である。寒からず暑からず、今朝なども7時に目が覚めて、あと一眠りと思って目がさめたら9時である。残念ながら周りがビルだらけの環境では鳥の鳴き声はなかった。このごろは以前聞こえた「カササギ」の声はなく、仮にあったとしてもこの漢詩のイメージの声とはほど遠いのだ。

   「春暁」
  春眠不覚暁 chun1 mian3 bu4 jue2 xiao3 チュン ミエーン ブー ジュエ シアオ
  処処聞啼鳥 chu3 chu3 wen2 ti2 niao3 チュー チュー ウェン ティ ニアオ
  夜来風雨声 ye4 lai2 feng1 yu3 sheng1 イェ ライ フォン ユーウ ション
  花落知多少 hua1 luo4 zhi1 duo1 shao3 フア ルオ ジーダオ ドオ シャーオ

<大意>http://www.shigaku.or.jp/hanapoem/hanapoem.htmより引用。
  春の夜明けはうとうとと
  小鳥のさえずり あちこちに
  夕べは雨と風の音
  花はどれほど散ったやら