ふいちゃんの中国日記

2007年6月9日、2回目の大黒山登山となった。昨日の濃霧がうそのような快晴である。４路のバスに乗って終着バス停「杏林小区」で下りるとあとは歩きである。バス料金は１元。ここからタクシーあるいは黒車（白タク）を拾ってもよいが、それだったら最初からタクシーで行けばいい。きょうはバスで行くことにそれなりの意義があった。


大黒山の開発側麓にはたくさんの日本風に言えば分譲マンションがあって多くの人が住んでいる。日本風に言えば杏林団地ということになるのであろうか。現在あるのは9階建てであるが、この一角に16階建ての分譲マンションが建設中で、すでに売り出しが始まっていた。

バス停「杏林小区」がじつはこの分譲マンション群の入り口なのである。大黒山へはこのマンション群の中を通っていく。途中、これらのマンションを開発した会社と思われる販売所があったのでちょっと寄って見ることにした。

この16階建ての分譲マンションは３棟で、見たところ９０％はすでに販売済で赤丸がついていた。値段を聞いてみると１平米で３９６０元という。日本式に言うと１坪１３０６８元（概略21万円）、１００平米で３９６千元（約６３０万円）、これに内装費と家財道具一式で約２０万元（３１８万円）が加わると合計で９４８万円となる。

これでは一般の人は容易には買えないわけだ。それでも多くの人が買っているという事実はお金を持っている人も相当いるということでもある。

中国の公共バスの側面は両側とも広告板になっていて、いろいろな広告をみることができて興味深い。この４路のバスの横には「首付5万元」という広告が付いている。これは首先付款5万元を略したもので、「まず5万元を支払う」という意味である。日本風にいうと頭金5万元（７９５０００円）となる。あとは日本と同じように銀行から金を借りて月々返済していくわけである。

この２〜３年で不動産単価が３〜４倍になったと聞く。そのうちにバブルが崩壊して日本と同じような道をたどるという人もいるが、中国政府のインフレ政策、経済成長を考えると金がある人は今でも買っておいたほうが得策かも知れない。

【註】
黒車　hei che　ヘイチャー　白タク
杏林　xing lin　シンリン　（地名の名前）
小区　xiao qu　シアオチュー　小さな行政区域
首先　shouxian　ショウシエン　とりあえず、まず
付款　fukuan　フークアン　金を支払う
首付5万元　shou fu wuwan yuan　ショウフー　ウーワン　ユエン　頭金5万元