ふいちゃんの中国日記

生活編/街の風景

シャコ(エビ)

2008年12月21日

大連開発区ではシャコは標準メニューと言っていいほど頻繁に出てくる。このシャコにはいろいろな習性があるらしい。

開発区に駐在のある日本人が休日の朝早く海辺を散歩していたら、漁師が砂場で何かをやっている。興味を感じて近寄ってじっと観察していた。漁師が砂場を表面から1〜2cmほど砂を掃くとたくさんの穴が見えてきた。そしてその穴に直径が5mmほどの筆を差し込んでいる。益々興味を感じてしまった。

2〜3分経つとと今度はその筆をそっと引き上げている。するとその筆の先にはシャコがしっかりと筆をつかんだまま一緒に上がって来ているのだという。これは面白いということでその人は翌週の休日、前もって10本の筆を買っておいてバケツを持って同じ場所へかのシャコを獲りに行った。

漁師に見習って砂を1〜2cm掃くと果たしてたくさんの穴が見えてきた。その穴へ10本の筆を差込み、2〜3分経ってからそうっとそうっと引き上げてみた。するとシャコがしっかりと筆をつかんで一緒に上がって来たのだという。

バケツが一杯になったころ、一人の漁師がやってきて大声で何かをわめきだした。語調でこれはやばいなと感じたその日本人は漁業権の問題があるのかもしれないと思い、バケツのシャコをその漁師に返そうとした。しかし、漁師は受取らなかったのだという。

2度と来るなと言われたらしいのだ。しかし、格別のことはなく、その人はバケツのシャコを持ち帰って食べたのだという。その人が言うには、見慣れたシャコと少し形が違う感じだが、「味はシャコそのものであった」と満足気である。

インターネットでシャコを調べてみたら、以下のようにけっこう詳しく載っていた。

種別:口脚目 シャコ科
別名:シャコエビ
分布:日本各地から南シナ海に分布する
生息地:湾内の10〜30mの砂泥底に生息する
日本の主な産地:日本各地
茹でるとエビのように赤くならず、やや紫色ぽく変色する。子持ちは特に珍重される。

インターネットでいう生息地10〜30mと実際の砂場とは深さが余りにもかけ離れているが、ひょっとして産卵か何かの関係なのであろうか。