ふいちゃんの中国日記

観光編/麗江

麗江

2009年3月4日

空港から納西族(na4 xi1 zu2 ナー シー ズウ)特有の建物である宿泊場所まではマイクロバスで約40分である。納西族のガイドがずうっと麗江普通話で「麗江」の様々を説明してくれる。

それによると、1年365日中、晴天の日が280日あるという。だから麗江に住む納西族は日焼けして色が黒いというのだ。そう言えばこのガイド(男性)もかなり日焼けして顔の色が茶褐色である。毎日、こういう晴天の環境で生活していればこうなるのも無理はないと思わすには充分な説明である。

わたしが麗江に滞在した5日間ずうっと快晴であった。たしかにガイドの言う通りだ。しかし、やがて晴天続きのため日焼けして色が黒くなっているというのはどうもおかしいということに気づく。

バスに乗った。そこには庶民の日常生活が凝縮されている。生後2ヶ月くらいと思われる赤ちゃんを抱いた夫婦が二組乗っていた。赤ちゃんの顔を覗いてびっくりした。二人の赤ちゃんとも小麦色のようないい色に日焼けしていたのだ。

そこでやっと理解できた。これは日焼けではない。遺伝的な要因だと。生後2ヶ月くらいでこんなに日焼けするわけがないではないか。一万年〜100万年あるいはそれ以上の長い年月のなかで麗江の強い紫外線に適応してきた結果であろう。アフリカを出発した黒人がヨーロッパの弱い紫外線に適用して皮膚が白くなり、目の色も青く適応していったように、はるか昔麗江へたどりついた人々はその紫外線の量に適応して今日の小麦色のいかにもきれいに日焼けしたような色に進化したのであろう。

麗江を離れる朝、幼稚園へ行く3〜5歳くらいの園児100人ほどに出くわしたが、皆小麦色をしていて大変健康的な印象であった。こうなると日本で言う「色白は七難を隠す」などという言葉は全く縁のない世界になってしまう。

ガイドの説明はこの位いい加減と言えばいい加減とも言えるが、まあご愛嬌である。ついでに、麗江の美人の条件は「色が黒くて太っていること」との説明であったが、はたして本当かどうか、これもいささかあやしいところがある。この条件の通りだとすると麗江には美人はほとんどいないということになってしまうではないか。