ふいちゃんの中国日記

仕事編

前線指揮

2010年1月30日

大連開発区の日系企業ではある役職以上になると時間外手当(残業手当)がつかない。会社によっては副係長からのところもあれば副課長からのところもありまちまちである。なぜ時間外手当がつかないのかというと、こういう役職からは時間に対して給料を払うのでなく、仕事の成果に対して給料を払うという考え方に変わっているからである。その分、給料は高くなっている。

だから、極端な言い方をすれば仕事がうまくいってきちっと成果を出しておれば、遅刻・早退・休暇はご自由にということになる。逆に言えば、仕事が順調に消化できていない場合は定時になったからさっさと退勤するなどはとんでもないということになる。

これは理屈であり、実際は残業代がつかないのだから時間外に仕事をするなどとんでもないという役職者はけっこう多いのである。特に中国の場合はまだマイカーがまだ普及していないから会社の通勤用マイクロバスに乗り遅れたら家へ帰るのに大変不便だという実態がある。

しかし、新製品の立ち上げ時のように問題の出るのは正常状態で、それらを一つ一つ解決して安定した生産体制を築くのが一般的である。最近、わたしは管理者へずばり要求する。「新製品立ち上げでここぞというときは休日であろうと管理者自ら出勤して陣頭指揮をとりなさい」と。

幸い、わたしの会社ではとくに要求しなくても重要な局面では休日出勤して陣頭指揮を執る頼もしい管理職者が増えてきた。当然、交通費(場合によってはタクシー代)や食事方面のフォローをおろそかにしてはいけない。

【註】
前線指揮 qian2 xian4 zhi3 hui1 チエン シエン ジーイ フイ 陣頭指揮