ふいちゃんの中国日記

生活編/衣食住

酒足飯飽

2010年5月2日

日本では食事の前に「いただきます」で始まり、そして最後は「ご馳走様でした」で終わるのが普通である。では中国では何で始まり、何で終わるのか。わたしにとってはこれはなかなか難しい問題である。

まずわたしの周りの中国人には始まりの言葉も終わりの言葉もないからである。いつのまにか始まり、いつのまにか終わる。これが中国式と思っていたのであるが、じつはある決まり言葉があるのだという。

それは「酒足飯飽 jiu3 zu2 fan4 bao3 ジユーウ ズウ ファン バーオ」。直訳すると“酒は足り、飯は飽きた”という意味になり、日本語の言葉としては「ご馳走様」ということになる。

現在では。「足りる」という意味ではこの字は使われていない。替わりに左に“句”、右に“多”の組合せの字が使われている。しかし、現在でもこのような言葉には残っているし、日本では1000年以上前に漢字が伝わってきからほとんど進化していないから、少なくとも中国でも昔は“不足”、“足りる”が使われていたのであろうことが推察できる。