ふいちゃんの中国日記

ふいの中国語講座

好了傷疤、忘了痛

2013年1月20日


日本でもよく言われる。心の傷は一生癒えないけれど、身体のキズは時間が癒してくれると。
昔、現役のころわたしの所属する部門は赤字であった。新製品の立ち上げで黒字部門にいた人々と一緒に仕事をするようになった最初の年末のボーナスでのこと。元黒字部門にいた工場長は昼礼でこう言った。

赤字部門のあなた方はボーナスを貰う資格はない。会社全体は黒字なのでボーナスがでるが、これは一重に工場長が元いた部門が稼ぎ出したものである。ありがたく思いなさい。その部門の工場がある方向に脚を向けて寝るなどとんでもないことだ。そういう前置きがあって一人一人にボーナス袋を手渡ししたのであった。

部門が黒字か赤字かはいろいろな要素があるが、従業員が悪いから赤字になる、従業員が好いから黒字になるという要素はあまり大きくない。従業員は皆一生懸命仕事をしているのである。この昼礼の言葉は今もわたしの心にぐさりと突き刺さっている。

中国のある工場で使用しているプレス機は安全装置がない。だから、すでに何人もの人が指を飛ばされたりしている。昨年は経営者の親族が手首から先が潰された労災が発生したそうだ。しかし、今だにプレス機には安全装置は設置されていないそうだ。

「なぜ、会社は安全装置を付けないのでしょうか」という問いに対して「好了傷疤、忘了痛(キズがなおると痛みを忘れる)」なのであろうという返事であった。こんな大きな事故でも時間が癒してくれるのであろうか。

【註】
好了傷疤、忘了痛 hao3 le shang1 ba1, wang4 le tong4
         ハオーオ ラ シャン バー ワン ラ トン キズがなおると痛みを忘れる