ふいちゃんの中国日記

観光編/丹東

鴨緑江断橋

2006年6月17日

大連から丹東まで高速道路が開通しており、今では3時間の距離である。
乗用車で飛ばすと2時間でもいけるそうだ。
大連を出発して西北西に一路進むと北朝鮮と国境を接する最初の都市が丹東である。
ここは陸の要所で戦略的にも重要であったのであろう、初代の鴨緑江を結ぶ大橋はかつての日本が建設している。
従ってこの大橋の歴史は古く、戦前にさかのぼる。
80年ほど前に建設された橋であるが、今でも老朽化した印象は全くない。

ところが朝鮮戦争のときに米軍によりこの橋は中央付近で破壊されてしまった。
いまも鉄骨の上に弾丸で凹んだ跡がいくつも残っている。
橋の建設から破壊までの説明が写真付きで中央の通路の両側に掲げられている。
だからこの橋は“鴨緑江断橋”と呼ばれている。

今はこの断橋のすぐ上流に新しい鴨緑江大橋が架けられている。
この大橋は自動車道と鉄道が平行して設けられていることが見て取れる。
しかし、この大橋は一般には使われていないようだ。
わたしたちがこの橋の近辺で約2時間過ごした間に通行する車と鉄道はゼロであった。

たくさんの観光客が押し寄せて来ている。
だが、この橋を見に来る人はこれが数々の歴史を持った断橋だからではなく、ここが北朝鮮との接点の橋であるところに関心があるからなのではないだろうか。