ふいちゃんの中国日記

ふいの中国語講座

驚蟄

2015年3月7日


驚蟄(jing1 zhe2 ジン ジャア)は(二十四節季の一つ)啓蟄(けいちつ)である。2015年は3月6日が啓蟄であった。NHKはニュース番組の中などで二十四節季を都度都度紹介しているのをよく耳にする。そのなかで紹介しているのは「土の中で眠っていた虫たちが(春の到来を感じて)目醒めて土の上に出てくる」という説明である。

なぜ日本語では「啓」が、中国語では「驚」が使われているのか分らないが、中国語の「驚 jing1」と「蟄 zhe2」を調べてみるとその意味がそれなりに分ってくる。

蟄(zhe2)の意味は「(動物が)冬眠する;ひきこもる。」。驚(jing1)の意味は「驚く。びっくりする。驚かす。」で、「冬眠していた動物たちを驚かす」となる。これでも意味は通じるのだが、「驚く」は古文では「目が醒める」という意味である。だから、驚が日本に伝来したときは「目が醒める」意味があった可能性は非常に高い。

古文の意味で解釈すると「冬眠していた動物たちを目醒めさせる」となってよりピッタリしてくる。じつは「驚く=目を醒ます」はごく最近でも方言の中で使われていた。わたしが小さい頃、昼寝で目が醒めるとわたしの母はわたしに“驚いたか(目が醒めたか)”といつも言っていた。

高校生のとき、古文の授業(枕草子か源氏物語か土佐日記、方丈記、徒然草かは覚えていない)で「驚く」が「目を醒ます」の意味を学んだとき、この言葉が1000年以上経ってもまだ生きていたのだと驚いたことが鮮明に記憶に残っている。

「啓」の意味がよく分らないが、「啓蟄」の意味から言えば中国語の「驚蟄」の方が個々の字の意味と全体としての意味が合致していて理解しやすい。

<註>
驚蟄 jing1 zhe2 ジン ジャア (二十四節季の一つ)啓蟄(けいちつ)