ふいちゃんの中国日記

生活編/衣食住

南側の部屋

2006年7月26日

約140平米の部屋を2つに仕切り、北側をわたしが使い、南側は大家さんが使っている。
だが、大家さんが隣の部屋にくることはほとんどない。
この1年間で1度だけ朝、会社へ出がけにテレビの音が聞こえてきたので「ああ、いるのだ」とわかったことと、あと1度だけ夜、音がして「ああ、帰ってきたのだ」とわかったこと。
このときはすぐに出て行ったので、実質大矢さんがこの部屋を利用したのは1年間に1度だけと言ってよさそうだ。

最近、あるきっかけで、大家さんと会う機会があった。
大家さんは日本語が得意で日本と関係ある仕事をしている。
大家さんが言うには隣の部屋を使っていいという。
どうしてかというと、大家さんが経営している工場は開発区のすぐ隣にあるので、仕事が遅くなったときなどはこの部屋を使うと便利なのだが、奥さんが許さないのだという。

一般的にいって“気管炎”をもじって同じ発音の“妻管厳”といわれる中国では奥さんの旦那に対する管理はとても厳しいようなのだ。
つまり、自分の目の届かないところにある部屋を旦那が使うということはいろいろな誘惑の多い大連では安心できないということのようなのだ。

さっそく使わせてもらうことにした。
ところが非常に汚れている。
挨拶がてらに尋ねると何と1年間掃除をしていないと笑いながらおっしゃる。
そこで、わたしの部屋を毎週月曜日から金曜日まで掃除・洗濯に来てくれている掃除のおばさんに話しをして、南側の部屋を掃除してもらった。
2日たっぷりかかったという。

南側の部屋は景色がよい。
しかもビルの合間からかなり広い範囲で海まで見えるではないか。夜景もまたよい。
童牛嶺のUFO展望台がネオンで綺麗に浮かんで見える。
大連市内でときどき打ちあがる花火もきれいに見える。
なんといっても風通しがよくなったのが最高だ。
去年のあの暑さがウソみたい。
去年の暑さに懲りて、早々に扇風機を買っていたのだがいらないのだ。

布団を干せるようになったのもまたいい。
冬は陽が当たって温室のようになりそうだから去年のあの寒さも解決できそうだ。
いいこと尽くめで大家さんのご好意に感謝、感謝。
というより大家さんの奥さんに感謝、感謝と言うべきか。

 【註】
   気管炎 qi guan yan チー グアン イエン 気管支炎
   妻管厳 qi guan yan チー グアン イエン 妻の管理が厳しい