ふいちゃんの中国日記

生活編/衣食住

出了3個太陽

2007年4月3日

3月中旬、大連も大分暖かくなったとはいえ、花はまだである。真っ先に咲いて春の訪れを告げる“迎春花”さえもまだ咲いていない。成都にいる友人から菜の花便りが届いてすでに久しいのに。

今、成都近郊ではミツバチが採蜜で忙しいそうだ。菜の花のあとはみかんの白い花の季節になり、それぞれ味が違ってどれもおいしい。成都はよく知られているように太陽がめったに顔を出さない広大な地域である。太陽が出たといっても日本や大連のようにギラギラした太陽ではない。日本で言えば、うす曇の中のどんよりとした太陽という表現があたっている。

養蜂業者が巣箱の蜜を搾るのは、この太陽が3日連続で出てからということになっている。つまり、“出了3個太陽”後に蜂蜜搾りをしてもよいという経験則である。これはどういうことかというと、天気がいいとミツバチの活動が活発になり、蜜をたくさん集めることと、もうひとつは天気がよくなると蜜の中の水分が蒸発して濃度が濃くなり、甘みが増すからである。

3月下旬になって、ようやく太陽が3日間出て、蜂蜜搾りが始まった。頼んでいた養蜂業者から電話連絡が入り、友人が早速搾りたての蜂蜜を買いに行ってくれた。まもなくその新鮮な蜂蜜が送られてくる。

大連でも蜂蜜は売られているが、大半は水あめとの混ぜ物である。純粋蜂蜜は口に入れるとその独特の甘みで混ぜ物との差がわかる。朝の食パンが楽しみである。産地の養蜂業者からの直買いなので100%純粋な蜂蜜だからうまさが違うのだ。

【註】
出了3個太陽 chu le san ge taiyang チューラ サンゴ タイヤン
  3個の太陽が出たら