ふいちゃんの中国日記

社会編/治安

ISO 9001

2005年11月27日

 中国もISO 9001が盛んである。にせもののないものはないと言われる中国だけあってISO 9001にもちゃんとにせものがある。日本では信じられないことだがなんと「にせの認証機関」がある。正確にはあったということになる。だが、いくら費用が安いといってもこれなどはだまされるに方もかなり落ち度があると言えるかもしれない。
 1〜2年前、さすがにこれはまずいと判断したのか中国政府がにせの認証機関を一斉に取り締まった結果、認証機関のにせものがなくなったと同時に、にせの認証機関から認証を受けた企業(サイト)は当然のことながら認証取消しになった。中国も日本とおなじようにISO 9001を取得すると工場の屋上とか目立つところに「ISO 9001 認証工場」などの大看板をデカデカと立てているところが多い。しかし、「にせの認証取」消しになったからといってこの看板をきまじめに撤去するところなどありゃしないから今でも堂々と看板が「ISO 9001認証工場」を誇示している。だから看板にそう書いてあるからといって本当に「ISO 9001認証工場」なのかどうかわかったものではない。
 3週間ほど前にISO 9001の定期審査があった。品質方針などを聞かれるかと思っていたがそんなことはぜんぜんなく拍子抜けした。きょうは早く終りそうだと二人の審査員がいうので昼食に外へ出かけることにした。2時間かけてまるで宴会のようにご馳走をふるまい、ビールなどは一人あたり3〜4本ほど飲ませ、それなりに酔って戻ってきた。昼からの審査はあっさりと終わり最後のまとめになって、不適合が1件、1ヶ月以内に是正報告書を提出。その外、不適合ではないが、改善したほうがいいですよといいのが口頭で数件伝えられた後、挨拶して終了。
 翌日、品管の責任者からじつは昨日の不適合はもともとはたくさんあったのだが、口頭で伝えられた数件は不適合だったものを審査員に頼んではずしてもらったものだということ知らされた。頼む方も頼む方だがそれを受け入れたり、2時間もかけて豪華な昼飯にしたり、そういうところなどいかにも中国的である。