ふいちゃんの中国日記

生活編/出来事

目の保養

2005年12月9日

 10月のある日曜日。朝、ゆっくりと起きてひげを剃り、顔を洗ってから「酸乳奶」を飲む。「酸乳奶」はヨーグルトのことで、日本のヨーグルトとは少し味は違い、純白でややドロドロしていて酸味がある。容量は3種類あって、形状、取り出し方法といい、日本の牛乳パックと全く同じ構造になっている。わたしは大きい方の950g入り(7.8元)の方を1週間に4本飲む。朝起きて一杯、夜帰ってまず一杯といった按配である。
 大連へ来てこの飲み物に出会ってから体調が非常によい。もともと牛乳はほとんど飲まない口だったけれどこの「酸乳奶」の原料は牛乳90%以上と書いてあるから、中国へ来てから牛乳を飲みだしたのと同じ理屈かもしれない。
 健康になにがしかの関心があるのであえてここに書くことにした。何がいいかというと、排便がなんとも順調である。朝起きると便意を催しスルスルと出て、しかもほとんど紙がいらない。確認のため一枚だけは使うがそれで終わり。そういう日は1日が快適で、もともと「快食」、「快眠」は問題ないほうなので、これで健康の3要素が揃ったことになって、だから快適な1日となる。
 この牛乳は説明書によると日本でいうホルスタイン種ではなく、中国の草原などでよくみかける薄茶色の「蒙牛」から採ったもので、L.bulgaricus菌とS.thermopilus菌という菌が入っていて、これが非常に身体にいいらしい。
 わたしは酒を飲みに行って、こういった話も平気で「カラオケお嬢さん」に話してしまうのだが、嫌われるかと思うと実際は逆で「カラオケお嬢さん」たちはいつも非常に興味を示してこの話を聞く。そして「わたしもそのヨーグルトを飲んでみよう」ということに落ちつく。中国人は女でも平気で「大便」、「小便」という言葉を使う。自然の生理現象に対しては日本人がもっているような「恥じらい」という感覚が希薄というよりないのかもしれない。
 で、台所で朝ゆっくりとヨーグルトを飲んでいたら、向かいのアパートの数階下の部屋でなにか動く物が目に入った。あれっと思ってよくみると真っ白なブラジャーと真っ白なパンティの若い感じの女の姿が飛び込んできた。わたしの住んでいるアパート一帯は大連開発区の中でも分譲価格が高いといわれているところだが、つまり金持ち層が住んでいるはずなのにカーテンのない部屋が非常に多い。わたしの台所の窓にもカーテンがないのでふと外をみると思わず知れず対面のアパートの部屋がみえることになり、同様にわたしの部屋も向こうから丸みになっている筈。
 その女は開いていたカーテンを閉めにきたようで、カーテンの陰に隠れて全体を閉めてしまった。ほんの数秒で見えなくなってしまったが、ふむ、どういう状況だったのだろう、どちらかというと若い感じだったぞ、あの若さであの高級アパートに住めるとは大したものだな、どういう職業なのだろうなどと想像をたくましくする。
 そんなことがあって、強烈な映像が目に焼きついているせいか、いつも台所に立つとついついその部屋の窓に目がいってしまうのだが、その後カーテンが開いていたことは一度もない。そしてこの部屋は夜は電気が点いていないのに、朝6時に起きると必ず電気が点いている不思議な部屋でもある。