ふいちゃんの中国日記

生活編/出来事

情書

2007年11月29日

わたしの知っている32歳のある中国人男性は“情書”を書くのが好きだという。どういうことかと詳しく聞いてみるとなかなか興味深い内容である。

中学生のときから同級生の女の子が大好きで、毎日情書をメモ的に書いて渡していたというのだ。何年も続けたが、女の子は全く相手にしてくれなかったそうだ。ところが6年目にして彼女はようやくこの男性の方を振り向いてくれた。その彼女が今の奥さんなのだという。

「すると、今も毎日奥さんに情書を書いているのかい」と水を向けると
「いまは毎日奥さんと夜一緒に寝ているから情書は書く必要がないので書いていない。」と真顔で答えるのだ。

「そういうのを日本では“釣った魚にエサはやらない”というのだよ。」
「しかし、情書よりももっと大切で有効な夜の時間を一緒に過ごしているのだから幸せだね」
と褒め上げることになってしまった。

女性より男性の数が4〜5千万人多いといわれる中国で、この男性がそういうことを意識しての行動なのか、そこまでは聞かなかったが、この男性の行動は理にかなっている。4〜5千万人の差があるということは4〜5千万人の男性が結婚できないということで、相手の女性を見つけるのは中国男性にとっては一生の一大事なのだ。

だから中国の地方へ行くと、「女の子を大切に育てよう」という看板をよく見かける。神様は公平で自然にはこのような男女差は発生しないのだと言われている。この差は人為的な結果、発生していることを看板は物語っている。

【註】
情書 qingshu チンシュ ラブレター