ふいちゃんの中国日記

観光編/黒島

黒島の旅・大連は発展する条件を具備している

2008年7月9日

大連から庄河市の黒島へ向かうバスの中で周りの景色を見ながら、なるほど大連が経済発展するにはそれなりの理由があるのだなあと気づいた。おそらく大連政府関係部門の責任者たちはとっくに認識しているのではないかと思った。

大連は遼東半島の突端近くに位置している。この場所は旅順に近く、つまり不凍港の北限にある。ここからさらに北の方向へ向かうと冬は海が凍って海運に大きな制約が生じる。物流を考えたとき、一年中使える港というのはやはり産業が栄える不可欠な条件の一つであろう。
瓦房店市、普蘭店市および庄河市と大連は広大な後背地を持っている。この後背地には広大な大地が広がっており、田畑はいま緑一色に覆われている。つまり、食料の供給と人的資源の供給地でもあるのだ。先端技術は海あるいは空から導入すればいい。産業に必要な電力エネルギーは遼寧省はもともと豊富な地域と聞く。

つまり、技術導入が容易、電力エネルギーが豊富、人は近くから集めることができる。食料も近場で供給でき、海外輸出は天然の良港がある。このように産業が発展するためのいい条件が備わっている。大連の日本語熱は恐らく中国一であろうと言われる。もっとも近い先進国日本の最先端の技術を導入する言葉の壁が他の地域より低いのも大きな特徴である。

気候は四季が鮮明で、冬は日本より長いが環境汚染は少なく、また食べ物も日本の中華料理と似ている(正確には日本の中華料理が中国の中華料理に似ている)。だから日本人からみると大連は大変なじみやすく、かつ住みやすい街でもある。

賃金の上昇等の問題はあっても、大連はまだまだ経済発展できる基本的な可能性を秘めている。