ふいちゃんの中国日記

仕事編

買い叩く

2008年12月6日

日本企業は大別して関西系と関東系に分類できるのではないか。単純に地理的な分類であるが、人間の考え方が育った環境と大きな関係があるように、環境に占める地域風土と気質の要因は大きいと思う。

わたしの経験で言えば、「顧客だから悪口は言えないが、あそこは単価がとにかく安い」と業界内で小声で囁かれるのはどれも関西系の企業である。競争は必要である。しかし、過度な競争、過度な値引き要求は部品メーカーも組立メーカーも足元を危うくしてしまう。

いま、中国の南方地区で中国系企業の倒産が増えているという情報である。顧客がどんどん値切っていった結果が、景気の悪化に伴い生産メーカーの倒産につながっていき、最終的には顧客の供給元がなくなってしまって、注文を出していた顧客も困っているというのだ。

「この値段でできないのなら、他のA社から買うからいいよ。」と言われてしぶしぶ引き受けていた製品も、会社の体力の限界を過ぎてしまうと二進も三進もいかなくなってしまうのだ。

賢明な会社はこれに気づき、購買政策を軌道修正した関西系の大企業がある。「やはり、部品メーカーにも適正な利益が必要だ。」こんな当り前のことに今更ながら気がついたというのもおかしな話だが、これが現実である。

部品メーカーも個性(特徴)を出すことが必要だ。単にどこでも作れるものを作っていたのでは淘汰の波に真っ先に飲み込まれてしまう。あそこの製品は品質がいい。納期遅れがない。非常に単純なことだけども、客先にとってはこれは大変な評価項目なのである。