ふいちゃんの中国日記

仕事編

活かさず殺さず

2008年12月7日

かつて、歌手の三波春夫が「お客様は神様です。」と言ったとかいう話しは有名である。裏返して言うと、神様の言うことが聞けないのかという理屈になってくるようだが、これと同じようなことがアッセンブリーメーカーにも多分にあるという噂である。

「うちは数が多いのだから、管理費をこんなに多くとるのはとんでもない。一個一個の利益は少なくても、全体の利益額は莫大になる。だからこれで充分ではないか。」等々、いろいろ理屈があるらしい。

「注文はあるのですが、利益はあまりありません。顧客の方角に向かって大きな声では言えませんが、“活かさず殺さずですよ”。」こう、自嘲気味にぼやく経営者も多い。部品からアッセンブリーまでを一つの生産ラインとしてみた場合、工程によって利益の多いところと利益がほとんどないところがあるのはいいことではない。

生産ラインは一つの鎖である。鎖はもっとも弱い部分から切れていくのである。切れてしまってもアミーバのようにすぐ簡単につながってしまえば問題ないが、生産ラインはそうはいかない。

一工程でも機能を果たさなくなると、その生産ライン全体が機能しなくなってしまう危険性がある。切れないようにケアしていくのも経営の一方法であろう。