ふいちゃんの中国日記

ふいの中国語講座

細如牛毛

2009年8月12日

大連の賃金水準は毎年上昇しており、上昇率から計算すれば2〜3年後には1000元を突破しそうである。さらに、5種類の保険と住宅積立金その他が加わって一人当たり必要経費は最低賃金の2〜2.5倍が相場である。

労務費の上昇で経営が圧迫されている。あまりに安い製品は値上げか、さもなくば撤退である。ある製品で値上げ申請を行った。結果的に値上げは認められず、客先は撤退を選択した。客先はこの機会にとばかりに途中過程でありとあらゆる細かい資料を要求してくる。しかし、全部の資料を提出しても、つまり「丸裸」になっても値上げが認められる保証はまったくないのだ。

もっと俗な表現をすれば「ケツの毛までみせる」ことをしても値上げが認められる保証はまったくないのだ。会社の規模は小さいながらもこちらも「一国一城」を構えている。値上げの正当性を示すために原価計算書の内容を公開するような馬鹿なことはしない。つまり、「ケツの毛までみせる」ことはしなかったのだ。

中国語では「細如牛毛」と言うようだ。これは成語でもなく、辞典にも載っていない。「牛毛 niu2 mao2 ニユウ マオ」は牛に触ったことのある人はわかるが、牛の毛は非常に細かく無数にあることから、“非常に多いこと:非常に細かいこと”に比喩されている(小学館:中日辞典)。

「ケツの毛まで見せろ」という意味は「牛の毛の如く細かいところまで全部見せろ」というわけで、なるほど意味するところはつながっている。

【註】
細如牛毛 xi4 ru2 niu2 mao2 シー ルウ ニィユウ マオ