ふいちゃんの中国日記

生活編/出来事

横行する無免許運転

2009年8月27日

友人の母親が営業客運用自動2輪車の後部座席に乗って移動中に突然ワゴン車に追突されてしまった。友人の母親はその衝撃で自動2輪車から振り落とされ、道端にあった大きな石に頭をぶつけ、右半身がスリ傷、打撲、出血の重症である。

頭が痛くてモノも言えなかった状況だったらしい。それでもとっさに娘へ携帯電話をいれたとのこと。幸い、家の近くだったため、娘は妹、父親とともに駆けつけ、警察へ電話して救急車で母親を病院へ運んだ。

母親がとっさに娘へ電話いれたから家族はすぐに駆けつけてくることができた。もし、ぶつけられた母親がさらにひどい状況であったなら、家族への連絡ができず、当て逃げにあっていた可能性もあったという分析である。

家族が駆けつけたときは母親はとにかく痛くてなにも言えなかったとのこと。夜、会社が引けてから病院へお見舞いに行ったときは母親の状況は少し落ち着いており、ある程度モノを言える状態に回復していた。

病院代の話になったとき、ぶつけたワゴン車の運転手は「俺はヤクザだ。」と言い、治療費を容易に払おうとしなかった。3時間の交渉後もヤクザはまだ払おうとしない。それで友人に言ってやった。「もし、そのヤクザが加害者にも関わらずヤクザ風をひけらして治療費を払おうとしないしないのであれば、こちらにはそのチンピラヤクザが聞いたら金玉が縮み上がってしまうほどの切り札をもっているから心配するな。」と伝え、友人の家族はさらに交渉を続けた。

しかし、結論はどちらの運転手からも治療費をもらうことにはならなかったという。なぜなら、二人とも大変な貧乏で数千元の治療費すら払う能力がないことがわかったからだという。

おまけにこの二人の運転手とも無免許であることが警察の確認で判明したのだという。無免許で客を運ぶ自動2輪車の営業をするなどいかにも中国的である。とうぜん、自動車保険なども入っていないわけである。

このように、中国では加害者になっても補償能力のない無免許運転者がかなりいるようなのである。いくら生活の金をかせぐためとはいえ、これはひどすぎる。わたし達はこういう中国の実態を充分把握して注意しなければならない。