ふいちゃんの中国日記

生活編/健康

排便

2006年2月22日

 これも老廃物の代表の一つで、排尿に劣らず重要な排泄作業である。痔を手術した経験のある人は理解できるが、健康な人はわたしがそうだったように多分わからない。健康なときは内臓の存在を意識しないものである。人間、力をいれるとすべて肛門の括約筋が閉まる。ここを手術しているものだから力が入らない。だからくしゃみをしても力がはいらず途中で停まってしまう。情けなくなるほど気分がすっきりしないがどうしようもない。豪快なくしゃみをする人がいるが、このような人は痔はいたって健康な証拠なのである。
 肛門に力が入らないので当然、お腹にも力を入れられないのである。排便は腹圧で押し出す。だから排便が思うようにできないのである。それでも散歩と卵とヨーグルトで排便しやすく努めていた効果があったのか3日目にして排便があった。排便のとき、看護婦からも医師からも痛みがあるかと聞かれたが、なぜか痛みはなかった。ただ、お腹に力が入らないので思うような排便ができなかっただけである。
 その後、排便は順調であったが不思議なことにその回数が下の通りどんどん増えていった。
    4日目   2回
    5日目   5回
    6日目  10回
    7日目   7回
    8日目   1回
医師は毎日の排便状況を聞いてくる。こんなに回数が多いのはこの病院では初めてだという。「お腹をこわしたのか」と看護婦も医師も心配して聞いてくる。量が少ないから回数が多いとでも思ったのか、1回当たりの量はどのくらいかと真剣に聞いてくるので、こちらもまじめにこのくらいの大きさでこのくらいの長さが何個と具体的に答える。通常の量なのだが、回数が多いだけ。わたしの身体の植物機能が生命体を維持するために一生懸命老廃物を排出していたのだろうと思う。
 なぜ量が多いのか、一つの原因としては病院食が考えられた。わたしは普段はご飯をあまり食べない。軽く碗に1膳。会社の食堂で従業員がものすごい量のご飯をたべているのを見て、すごい量だなといつも感心していたのだが、その調子でおかゆがでてくるのである。朝食はおかゆとゆで卵にピーナッツかあるいはきゅうりの卵炒り。おかゆの量が多いが、ほかにあまり食べるものがないからせっせと食べていたのだ。糞は米が異なると書く。米は糞の素なのである。
 とにかく、8日目から1回になり、排尿、排便とも正常になって手術後の回復が自覚できるようになった。体力も徐々に戻ってきていることが実感できて、退院の間近いことを感じることができるようになった。