ふいちゃんの中国日記

生活編/衣食住

新年新服

2010年1月1日

中国では日本以上に新年は特別のもののようだ。1945年前後の時代は中国にとっても激動の時代であったと言えるであろう。その当時を題材にしたテレビ劇は今でもたくさん作られており放映されている。

最近放映されたあるテレビ劇の中でも新年(中国の場合は春節)の前に夫や子供あるいは愛する人に手作りの新服を贈る場面が出てくる。現在でもその習慣は確実に残っており、特に女性の心には新年を迎えるに当たっていつもそういう気持ちが自然に湧きあがってくるようだ。

日本でもそういう習慣があった可能性が濃厚だが、わたしの記憶ではどうもはっきりしない。仮にあったとしても、とくに高度経済成長期に入って以降の日本では物が氾濫し、新年の前に新服を用意する習慣はほとんどなくなったのではないか。とくに高度経済成長期以降の日本で生まれ育った人々にとってはほとんど縁のない生活習慣かもしれない。

新年を迎える直前に、愛する妻(あるいは母親)から予期していなかった手作りの防寒衣や衣服を贈られた当人たちはどんなに気持ちが暖かくなったことであろうか。妻あるいは母親に対する感謝の気持ちが自然に湧いてきたことであろうことが容易に理解できるのである。