ふいちゃんの中国日記

生活編/街の風景

金馬路警察小姐

2006年3月6日

 金馬路は大連市内から開発区へ入ってくる最も大きな主要道路である。夕方仕事が終ってアパートへ帰る途中、金元大酒店前の交差点でこの金馬路へ北方向から入ってくる。この交差点の中央に直径2mくらいあるかと思われる歩哨台があって、この歩哨台の上でなく、横によく若い交通整理のおまわりさんが立っている。
 このおまわりさんは“警察小姐”と呼ばれ、一見して若い女のおまわりさんであることがわかる。しかし、彼女の表情は冗談にもニコリとも笑わないのではないかと思われるような引き締めた表情をしている。歩哨台の横に立って車の流れをみているだけで特別、手や身体の向きを変えて交通整理している様子ではない。もともと、この交差点は信号があり、渋滞するような場所でもないので通常は信号だけで十分交通整理がなされている。
 この交差点の周囲には前述の金元大酒店、さらに銀帆飯店、凱倫飯店、東方ホテルなどの各ホテルがあって外国人の利用客が多い。また、世界各国の要人が開発区を訪れる際は必ずこの金馬路を通るので大連市政府は金馬路の特にこの交差点近辺を重要管理地点に指定しているようだ。当然、世界各国の要人を案内する大連市政府の要人も同時にここを通過するのである。
 そういった事情がわかってくると、この“警察小姐”の緊張した表情が理解できてくる。万が一にも要人が通過するとき、渋滞や事故などが発生していてはならないのであろう。彼女たちは単なる交通整理のおまわりさんではなく、聞くところによると、全員が大学卒で、英語が堪能な超エリートなのだという。但し、残念ながら、日本語はできないそうだ。大連では“小姐”は蔑称になっているということを以前書いたが、“警察小姐”と呼ぶのはこれでよいという。ここでは明らかに“小姐”が本来持っている尊称として使われている。

 【註】
   警察小姐 jingcha xiaojie ジーンチャア シアオジエ 女の警察官