ふいちゃんの中国日記

生活編/健康

病院で年越し

2006年3月11日

1月28日は大晦日で、翌日が春節の初日、いわゆる1月1日である。昼の検温のとき看護婦さんが「今夜はギョーザをご馳走してあげます」という。なぜギョーザをご馳走してくれるのか、意味がよくわからなかったが、とにかくありがとうという。
 16時ころから1階の階段を上がった踊り場付近がにぎやかになってきた。それとなく見ると看護婦さんたちがわいわいがやがやとなにか準備している。わたしの入院していた病院は神経科と肛門科があって、2階が肛門科で3階〜4階が神経科の病棟である。肛門科の入院患者はわたし一人だったが、神経科病棟には春節を病院で過ごす患者もけっこういたようだ。その関係で看護婦さんたちも複数いたのであろう。
 病院の看護婦さんたちが年越しの行事のためにギョーザを作っていたのである。テーブルには酒、ミカン、ギョーザその他の食べ物が豊富に並べられており、夜の8時ころから10時ころまで医師と看護婦が合計6〜7人が大声で談笑していた。2階にいるのはわたしと付き添いの2人だけなのでほとんど気にしている様子はなく、大晦日のこの時間帯に関しては勤務などは関係ないといった感じで、完全に年越しの行事に入りきっている。当直勤務の関係で、家庭でできない年越しを病院でやっているのである。
 日本で年越しソバを食べるように、中国では年越しギョーザを食べる。特に中国の北方ではギョ−ザが主食といわれ、正月などは3〜4日間、ギョーザばかり食べて過ごすところも多いという。わたしにギョーザをご馳走してくれるというのはこれだったのだ。看護婦さんが、さらにミカンも持ってきてくれて、わたしも少し年越し気分を味わう。
 翌日、ギョーザやミカンを持ってきてくれた看護婦さんに、「夕べは賑やかでしたね」と言ったら、「うるさかったでしょう。(病院だけど)年越し行事となるとコントロールがきかないのよ」ということだった。