ふいちゃんの中国日記

生活編/健康

入院手続き

2010年4月22日

CTスキャナーで脳出血が見つかり、あっという間にベッドへ横にされたもののすぐに治療がはじまったわけではなかった。なぜなら、まさかこんなことになるなど想像もしていなかったから手持ちの金が不足していのだ。

要求された押金(ya1 jin1 ヤー ジン 前金、保証金)は5000元であった。一般の人は普段このような大金は持ち歩かない。当然というかわたしも持ち合わせていなかった。だから、とりあえず5000元を調達して払い込まないうちは治療は開始してくれないのである。こういう中国の事情は知っていたのでおとなしく小一時間待つしかなかった。

交通事故で超緊急の場合は先に押金を払わなくても治療してくれるらしいが、一般的にはすべて金次第である。わたしももし金の調達に2時間かかったとしたら、やはり2時間は何の治療もしてもらえなかったことであろう。

一端、金が支払われると後は流れ作業の如く問診、体温、血圧、点滴と治療が始まる。1日4本の点滴注射で、1本約2.5時間、合計10時間である。

「地獄の沙汰も金次第」ならず「命の沙汰も金次第」である。こう考えてくると日本の医療制度はすばらしいと思う。日本にいるときはそんなものだと思って何もありがたみを感じたことはなかったが、実際にまったく環境の異なる異国で病気になってみると日本の医療制度のよさがわかってくる。