ふいちゃんの中国日記

社会編/公共

大連へ(JALの乱れぶり)

2006年3月14日

 2006年3月5日早朝、自宅を出て成田へ向かう。大連へ戻るためである。11時JALのカウンターへ着いた。飛行機は中国国際航空CA952で、手続きはJALがやっている。この便はANAと共同運行便になっているが、ANAは事務手続きには関係ないらしい。このことは後になってよりはっきりする。搭乗手続きの段階で、CA952は出発時刻12:55予定が17:30に延びたので、4階でゆっくり食事をしてくださいと、最初1500円券が渡されたがすぐに1000円券へ変更された。遅れの原因を聞くと飛行機がまだ北京にいるからという。じつはこの飛行機は早朝(恐らく7時ころだろう)、CA951便として北京を出発して大連へ行き、大連を8:30発で成田へ12:20着でやってくる。そして13:00前後には大連→北京へととんぼ返りするのである。北京にいる理由はまだわからなかった。
 出国手続きには14時まで入れないというので本を読んで時間を過ごす。14時になったので手荷物検査の入り口へ行ったが、この便はまだ入れないという。搭乗手続きのとき14時からは入れると言われていると説明したが、係員は「聞いていない」の一点張りで入れてくれない。そうするうちにCA952の乗客が次々と入り口へやって来たが、全員入れさせない。「聞いているとかいないとかはあんた方、空港内部コッミュニケーションの問題で、客のわれわれの問題ではない、すぐに確認しろ」と言ったら、男の職員が出てきて確認を始めた。そしてすぐに笑顔で戻ってきて「解禁されています」と通過を認めだした。
 それから出国手続きをすんなり済ませ、搭乗口E70でひたすら待つ。17時、搭乗口付近にいる係員に状況を聞きに行く。すると飛行機はまだ北京にいて、原因は大連空港が濃霧で飛行機が降りられないからだという。日本発のANAも大連空港へ降りられなかったと係員がいう。結局、17:40に欠航が発表される。これ以降、出国手続きの取り消し、荷物の戻し、免税品の一時預かり、ホテルの手配等、乗客への後処理が迷走する。個々に聞きにいくと説明してくれるが、公に発表はされないし、全体の流れが全く説明ない。
 まず、出国手続きの取消しまではすんなり進む。出国手続きが終了すると係員が待っているということだったらしいがそれらしき人がいない。きょろきょろと探していると階段をおりた下で待っている姿を見つけて下へ降りる。荷物はB2に出ているというので取りに行く。その後、どのホテルに予約が入っているのか、シャトルバスの時間はどうなっているのか対応する係員がいないのである。じつはこれらの手続きはすべてJALが行うことになっていた。5〜6分待ったが全く係員が姿を現さない。
 たまたま通りかかったJALの制服の年配の係員に状況を話してどうなっているのですかと尋ねたら、その人が動き出してくれたのである。そうするうちに、わたし達より先に荷物を受け取った人々が10人くらい戻ってきた。隣りのANAカウンターの人が気を利かせて向こうのカウンターAだよと教えてくれたらしいのだが、行ってみるとそれはカウンターBだと言われて戻ってきたと言うのだ。「思い荷物を持っているのだからあっちこっち行ったり来たりさせるな」とか、「JALの関係者でもないのにまちがったことを教えるな」とか、日本人客から不満の荒い声がでている。さらに5〜6分待っているとあの年配の係員が4人の若い係員を連れてきてエアチケットの戻しがやっと始められたのである。
 すでに11時の時点で5時間もの遅延がわかっていて、しかも17時の段階でも飛行機がまだ北京にいることもわかっているのだから、当然、欠航の可能性は非常に濃かったわけで、普通のまともな会社だったらマニュアルがあってどういう手順でどういう処理をするか明確になっていて準備していたはずだ。これらのJALの後処理の動きを見ていると、まるでここは中国ではないかと思われるような動きで、管理者がいないのではないか、また、指揮命令系統が機能していないのではないかと疑わざるを得ないような体たらくの状況であった。 いま思えば隣のANAのカウンターにいた4人が、こんな問題がおきているにも関わらず誰もいないJALのBカウンターの方をみながらニタニタ笑いながら話をしていたが、JALの乱れぶりを嘲笑っていたようにさえ思えてくる。