ふいちゃんの中国日記

社会編/公共

白タク

2006年4月16日

 いつも利用していた白班のタクシー運転手氏が自分で車を買って白タクを始めた。車は新車で12万元だったという。電話がかかってきて今度、自分で車を買ってタクシーを始めたので使ってほしいという。ちょうど必要があって、昼間運転手氏へ電話して来てもらった。

 たしかに新車で外観も格好よく、中国の国産車とは思えないデザインである。これまで中国の国産車はどこか手を抜いている感じがあったが、運転手氏が買った車はいままでのものとは違う印象である。中国で急速に自動車工業が発展しているのがわかる。

 この車だったら日本でも売れると感じるものがあった。ただし、信頼性についてはよくわからない。日本車並みに故障が起きない信頼性が確立されたら日本に各種の中国製品があふれているように、車も中国製であふれてしまうかもしれない。中国は文字通り、世界の生産工場になろうとしている。

 ところがこの運転手氏は白タクなので領収書が発行できない。これは私のような立場の人間にとっては致命的な欠陥で利用しようにも利用できない。安全運転をすることは十分わかっているからその面はあまり心配ないのだが、領収書がもらえないと仕事で使う場合にも個人負担になるので、ある程度はかまわないが毎日毎日となると負担が大きすぎる。

 運転手氏も車の維持費がそう楽ではないのかもしれない。通勤の朝晩、使ってくれと粘るが、わたしもうんとは言えない。会社が足を用意してくれるのに、それを蹴飛ばす理由は何もないし、なにより毎月400元以上個人負担する理由はさらさらないので割り切って断っている。