ふいちゃんの中国日記

仕事編

最低賃金 月900元

2010年7月9日


昨日、大連政府から最低賃金が公布されてついに900元の大台に乗った。5年前は450元だったから5年で2倍である。これまで700元なので28.6%の上昇率となる。

物価も確かに騰がっている。特にマンションの値上がりは突出している。聞くところによると、市内でも1平米12000元があるらしい。100平米で1620万円になる。開発区でも6000元はザラにある。100平米で600万円。中国は内装は別だからこれに200万円前後がさらに必要となる。

仮に最低賃金900元で計算してみる。全額、家の購入金に当てたとしてボーナス年2ヶ月で計算すると1620万円で95年、600万円で42.5年。これから生活費や金利を差し引くと一般の人にはマンションは既に高値の花になっていることが容易に理解できる。

中国の賃金の安さだけで中国に進出している日系企業は遠からず行き詰まってしまうであろう。すでにタイやベトナムへ工場を移そうとする動きは始まっているが、より加速されるであろう。

反面、中国の経済発展で内需が拡大している。これからは、中国市場をターゲットにした製品作りへの転換が重要になってくるだろう。この数年で、うまく転換できる技術力のある企業とない企業の格差がはっきりとしてくるであろう。

450元が900元になるのに5年かかったが、900元が2000元になるのは早ければ5年で到達するかもしれない。製造業にとっては大変な時代になろうとしている。