ふいちゃんの中国日記

社会編/現実

中国のチョコレートはなぜ高いか

2006年3月17日

 日本へ帰るとき、大連らしいお土産が何かないかと探したが、これはと言うのが見つからない。けっきょく、チョコレートになってしまった。ところが中国のチョコレートは諸物価と比較して非常に高い。日本と同じような感じである。
 大連空港で出国手続きを済ませて中に進むと免税店があって、たくさんの土産物が売られている。免税店なので外国の品物がもちろんあるが、なぜか中国製の酒、シルク製品、お茶の葉などむしろ国内製品の方が多い。チョコレートもたくさんの種類があって、表装はいずれも中国らしいパンダや長城など一見して中国らしいデザインであるが、値段はとび抜けて高い。日本円にして2000円〜3000円くらいのものがざらにある。あまりに高いので小姐になぜこんなに高いのかと聞いてみて、原因がやっとわかった。
 理由は簡単で、値段が高いチョコレートの原料はすべてオーストラリアなどからの輸入品で包装だけ中国製なのだという。なるほどこれでは高いはずだと納得。こんな高いチョコレートを買う中国人は一般の人ではまずいないであろうと思われる。それほど中国の物価に比較して高すぎる水準にある。日本の物価と比較してまあこんなものかと感じる日本人出張者が買うくらいかもしれない。
 空港のこういう店で働いている小姐は日本語を話す小姐が多い。そして盛んに商品を勧めてきて商売熱心である。小姐もどういうタイプの日本人が買うかということを経験上知っているのであろう、中国語でいろいろ聞いていると一見して日本人出張者とわかる客が来るとさっさとそちらの方へ移ってしまう。
 働いても働かなくても給料に差がなければまず働かないほうへ傾くのがかの国の人々の特色である。というよりこれは世界的な傾向なのではないかと思われる。日本人のように自分で働く喜びを見つけて、いろいろ自分なりに工夫したりするほうが世界の中で異端と見てよいのかもしれない。こういう店で働いている小姐の商売熱心さを見ていると、きっと基本給に販売高に関連するボーナスが加算されるのにちがいないと察せられる。