ふいちゃんの中国日記

社会編/現実

医者が足りない

2010年10月3日

テレビが大騒ぎをしている、日本は医者が足りないと。厚生労働省の発表によると日本全国で20400人足りないという。評論家に言わせるとこれは控えめな数字でおそらくその2倍足りないのではないかと言っている。

恐ろしい時代になったものだ。ではなぜこんなアンバランスな状態になってしまったのか、これまた解説者はていねいに説明していく。聞いていてなるほどそういうことかとよく解るのだが、毎日毎日こういう番組を観ていると頭はよくなるがただそれだけという感じではあった。

医者は医科大学に入ってから一人前になるのに16年かかるという。これから定員を増やして増員を図るのだそうだが何せ16年では先の遠い話である。もう少し先をみた行政をと思う。わたしたち企業の人間が最も気をつける「先手管理」がぜんぜんなされていないのだ。「問題」が起きてから対応をはかる方式で、誰でもできる「後手管理」のもっとも効率の悪いやりかたである。

医療費が増えないようにするために医者の数を抑制したのが原因らしいが、医者の数を抑制したにも関わらず医療費は増え続けているのだという。原因は高齢化社会の到来と医療の専門化による医者の数の増大と解説していた。テレビでは一言も言わなかったが、解り易く言えば行政がミスったのである、ことここに至るまで軌道修正しなかったのだから。

年間で、実際に使っている医療費の35倍に相当する何十万円もの健康保険料を支払っているというのにまだ医療費が足りないと騒いでいる。いったいこの国の将来はどうなるのだろうかと心配になってくる。