ふいちゃんの中国日記

ふいの中国語講座

上有老下有小

2012年1月26日


中国も日本ほどではないが老人の人口比率が増えているという。一人っ子政策で、あと10年後くらいから全体の人口が減り始めるそうだ。

経済発展に伴う物価上昇を受けて中国の賃金水準が年々上昇している。これに人口減少が加われば、賃金水準はさらに上昇していく可能性が高い。中国共産党の言葉に「上有政策下有対策」という言葉があるようだが、「上有老下有小」は同じような言い回し。

中国の革命世代で、80歳を超える人が増えているようだ。中国も老人の生活は日本と似ている部分があるという。わたしの友人のご両親は「南下」で北京近くの故郷から成都へ移動して来て、そのまま成都に住みつき結婚し家庭を築いて今日に至っているのだという。

ご両親は既に80歳を超えていて、門球(men2 qiu2 メン チユウ ゲートボール)、中国将棋、散歩などを日課として過ごしているのだそうだ。しかし、休日は毎回ずうっとご両親の家へ行き、掃除から何かと面倒をみていて自分の時間があまりないという。

こどもは国の一人っ子政策の下一人で、親の金銭感覚からみれば法外な価格である一台5000元の苹果(ping2 guo3 ピン グオーオ Apple)i-phone4を購入して難なく駆使する完全なデジタル世代である。

物質的に豊かでなかった親の世代はこの15年間の中国の驚異的な経済発展のもと、貧しい時代と豊かな時代の両方を知っているのに対して、こどもは生まれながらにして豊かな時代しか知らない。

親からみると、「上有老下有小」で、親の世話もしなくてはならない、こどもの面倒もみなければならない、毎日が忙しい、である。

価値観が全く違う三世代で構成されている中国の姿をみると、まるで日本人であるわたしの世代とほとんど同じではないかと気がつくのである。

 【註】上有老下有小 shang4 you3 lao3 xia4 you3 xiao3
     シャン ヨーウ ラーオ シア ヨーウ シアーオ 上に老人、下にこども