ふいちゃんの中国日記

ふいの中国語講座

逆差

2012年1月27日


財務省が1月26日、2011年の貿易収支が赤字であったことを発表した。赤字は第二次石油危機による原油価格高騰で輸入額がかさんだ1980年以来31年ぶりということである。

赤字額は2兆5千億円弱で、東日本大震災によるサプライチェーンの寸断により生産に急ブレーキがかかり、自動車は輸出が1割減少し輸出全体を下押ししたほか、原子力発電の停止により火力発電用の輸入燃料が増加したこと、さらに歴史的な円高が輸出の重荷となったことなどが主な原因と解説されている(日本経済新聞1月26日版)。

日本の借金財政は世界でもワーストレベルなのに、ギリシアやイタリアなどのように国債が売り込まれなかったのは国債を買っているのが大半日本人であること、貿易収支が黒字であったことが大きな要因であると言われてきた。

しかし、新聞はこのまま貿易収支が定着し、海外からの配当などを含めた経常収支の赤字が2010年代にやってくるかもしれないと報じている。ユーロ圏のギリシアやイタリアで起きている問題が、遠くない将来日本でも起こる危険性が非常に高まっている。

民主党政権がやろうとしている「消費税を含む社会保障と税の一体改革」を早急に実施しないと日本が沈没し兼ねないのに、自民党はかつての社会党のように何でも反対を決め込んでいる。

2012年はいろいろな意味で日本の転換点になる可能性は否定できないのだ。


【註】逆差 ni4 cha1 ニイ チャア 貿易収支の赤字
   順差 shun4 cha1 シュン チャア 貿易収支の黒字