ふいちゃんの中国日記

生活編/出来事

お隣さん

2006年4月5日

私の住むアパートは12階が最上階で各入り口ごとに一つのエレベーターがついている。エレベーターを降りると左右に部屋があり、つまり各階ごとに2部屋ずつあることになる。だから、私のお隣さんは一軒だけである。

このお隣さんは中国人一家で、ときどきこのお隣さんの奥さんと近くの道路やエレベーターで遇うことがある。遇うとかならず挨拶するのだが、今日は会社から帰ってきたところでエレベーターが一緒になった。

ひとりで住んでいるのかとか、食事はどうしているのかなどと尋ねてくるので一人で住んでいること、食事は自炊していることなどを話す。 
 
「いま頭をもっとも悩ましているのは食事の問題で、私の食事を作ってくれませんか。もちろん費用は払います。」と軽い気持ちで言ったのだが、どんな味がいいのかとか、辛いのは大丈夫かなどと聞いてくる。私はさっぱりした味がよい。とくに辛いのはだめだと答える。

こちらの家庭の味も大連の一般家庭に共通している辛くて脂っこい可能性があり、どうも味があわないようだなと判断したような表情であった。用があるときはドアに張り紙しておいてくださいと言われ、ありがとうございますとお礼を言う。

いま、日本の大根の漬物があるのであげますと言ってドアを開けたまま中に入ってから碗に一杯の切干大根の漬物を持ってきてくれた。この奥さんの娘さんは日本人と結婚しているのを以前、聞いているので、おそらくその関係で日本の切干大根の漬物があるのであろう。部屋に入ってからちょっとひとつまみ食べてみたら味はまちがいなく日本の味である。

夕食にさっそくこの漬物をいただいた。暖かいご飯に大根の漬物は味があっている。小さいころから食べなれた味はしばらく食べなくても舌が覚えている。お碗を返すときになにかお礼をしなくちゃと日本にいるときのような感じになってしまった。