ふいちゃんの中国日記

自然編/気候

冬の終り

2006年4月8日

 3月31日夜から部屋の暖房が止まった。大連市一斉に集中供給方式の暖房が止まったのである。冬の終わりといえる。ところが部屋の中は余り寒くならない。もともと暖房が入っても余り暖かくならなかったのだから、暖房が止まったからといってあまり寒くならないのは理屈にはあっている。

 温度計をみると18度。ちょうど1度下がっている。2日目の夜は16度になりそれ以降16度のままだから、暖房の効果はこの程度だったのだと理解できる。つまり3度の効果。同じ会社のもう一人の日本人の方は電気毛布などの対策を講じると話されていたが、わたしは何もしなかったけれど従来通りの布団で寒くもなく問題なかった。あとは気温の上昇とともに室内の温度も上がっていくことになる。

外は風が強いと寒く感じるが、風がない日はぽかぽかしている。街路樹の“楊樹”が、日本で春先に柳の芽が大きく膨らむように、そっくりの形の芽を膨らましている。休日毎に大きくなり、まもなく新芽がでそうな感じである。開発区の大きな道路には両側にこの“楊樹”が延々と植えられている。一斉に新芽がでたら綺麗であろうといまから楽しみである。

 いつも通勤時に送り迎えしてくれる運転手とこの街路樹の話をしていてわかった。この“楊樹”は芽吹くと一斉に白い綿を風にのせて飛ばすらしい。道路が一面真っ白になるほどになるという。まてよ、これはいつか5月の連休で北京へ旅行したとき経験した風にのって飛ぶ柳の綿と同じなのではないか。呼び方を思い出せないが北京の5月の風物詩として有名なあの現象と同じ可能性がある。

 日中辞典を調べてなるほどとわかった。この“楊樹”は“ドロノキなどのヤナギ科ハコヤナギ属の総称”だと説明されている。芽吹く前のつぼみがヤナギそっくりなのは同じ属だからなのだ。まもなくこの白い面が風に舞う季節がやってくる。