ふいちゃんの中国日記

生活編/大連カラオケ事情

カラオケお嬢さん

2006年4月17日

 カラオケお嬢さんは大連では小姐と呼ばれて蔑称となっていることを以前紹介した。その理由は「春を売ることを商売にしている」という前提があるのではないだろうか。

 一般の中国人もカラオケお嬢さんはお金で転ぶと思っている。ところが実態はかなり違うようだ。そういうわたしも大連へ来た当初はそう思っていたのである。日本人の前任者から、「なかには転ばないのもいるよ」と聞かされ、そんなことはないだろうと思っていたのである。

だが、その後、お客さまを招待して何度かカラオケへ行き、そこで働くお嬢さんたちを観察しているうちに前任者が言ったことはどうやら本当らしいと感じるようになった。

 初めての客は通常、小姐を選ぶ。第一段階で20人くらいの小姐が顔見世にやってくる。そこで気に入ったお嬢さんがいなければ、「次!」と言えば第二グループの20人くらいがまたやってくる。

 さらに「次!」といえば小姐がいるかぎりまたやってくることになる。ところがたいていの客はそんな事情はご存知ないのでまず第一段階で選んでしまう。

 売れっ子のお嬢さんは第一グループにはまず顔を出さないし、出す必要もない。ママさんもそういうところは配慮しているのである。また、私のようにお嬢さんを選ぶ勇気がない人間はママさんに「お任せ」と言って頼むと100%美人ではないお嬢さんがやってくることになる。

 しかし、「天は二物を与えず」で、こういう売れていないと思われるお嬢さんの中にも話をしてみると、けっこう気のきいた頭の回転の速いタイプもいる。たいていの客は第一印象を外観で選ぶのでこういう外観があまり美人でないお嬢さんはついつい対象外になってしまうのであろう。

 カラオケお嬢さんは派手で遊び好きで、男経験も豊富と思われ勝ちであるが、たしかにそういうカラオケお嬢さんもいるようだが、なかには例外もいて質素でまじめに生活しているタイプのお嬢さんもいるようだということがわかるようになってきた。

 単に稼ぎがいいいからと割り切って夜カラオケお嬢さんの仕事をして生活の基板を確立し、昼間は本来の目標を達成するために日本語の勉強や会計の資格をとる勉強などをしているカラオケお嬢さんたちがたしかにいることがわかってきた。

 生活が乱れてくると必ずといっていいほど服装が乱れてくるものだが、こういう目標をしっかり持ったカラオケお嬢さんたちは、質素で清潔な服装を身につけているのが一つの特徴であるようにみえる。