ふいちゃんの中国日記

社会編/公共

妊婦および老人用椅子

2005年 11月 6日

 四川省M市は近くに汽車が走っていない。そのかわりにバス網がバスセンターから近距離、中距離および遠距離とそれぞれ蜘蛛の巣状に発達しており便利である。国慶節休暇ということでバスセンターは人、人でごった返していた。割り込みがごく当たり前の中国であるが、珍しくたくさんの学生アルバイトが二本のひもを張って割り込みができないように列の整理をしていた。以前はこのような行列整理を見たことがなかったので新しい発見である。
 温泉行きのバスを待つ行列の中にいたとき、ふと横の白壁を見たら「老人専座/孕婦専座」と上下2段に黒字印刷された下地が黄色の鉄板製の表示板がちょうど目の高さのところに貼り付けられていた。つまり「老人専用座席および妊婦専用座席」ということになる。だが、表示板の真下にあったのは日本でもよく見られる全体が赤く塗られた消火器格納箱であった。中にはおそらく2〜3本の消火器がはいっているのであろう。
 しかも、上部は水平でなく前向きに角度が15度くらいの傾斜がついていたから仮に座るとしてもなんとも座りにくい座席で、そのほかには近くに座席らしいものは何もなく不思議な表示板ではあった。たまたまカメラを持っていなかったのでこの違和感を視覚的に提供できないのがなんとも残念。