ふいちゃんの中国日記

生活編/大連カラオケ事情

仕事に行ってくる

2006年5月1日

 クラブ京東では売れてくると一晩に指名客が二人、三人というのはザラにあるのであろう。しばらくいると小姐が「ちょっと仕事に行ってきます」といって席をはずす。仮に三人のなじみ客が同時に来ている場合は、単純平均で20分いて40分仕事に行っている状態という具合になる。

 それにしても「ちょっと仕事に行ってきます」という言い方は誰が考えついた表現法なのであろうか、説明を聞かなくてもなんとなく意味がわかるところがこの言い方のいいところである。

 こういうことはごく普通にあることで、そこのところはきちんとシステム化されているようなのだ。「仕事に行っている」あいだは別の小姐がやってくる。この補佐的な役割の小姐は指名料の恩恵には与れないようだから、この世界で収入を上げるにはとにかく指名してくれる客を獲得することであろう。

 ところがこの補佐的な役割の小姐というのは日数的な経験の浅い小姐が多いようなのだが、これまたいろいろな身の上話的な背景を背負っていて、話を聞くとなにかと興味のひかれることが多い。

 また、中国を理解するうえでも大変役に立つ。だから私にとっては指名した小姐がずうっといてもいいし、仕事に行っていてもいいのである。むしろ話に変化があるという意味では適当に仕事に行ってくれるほうがありがたい。

 わたしが指名する小姐は以前は指名してくれる客はそう多くないと言っていたのだが、最近はたまに行ったときでも途中で仕事に行かない日がないから、以前よりかなり売れてきたのであろう。

 結構なことである。この世界は指名客が増えてこそ、すなわち売れてこそ収入増の道が開けるのだから。