ふいちゃんの中国日記

生活編/気をつけよう

花瓶

2006年5月12日

5月の連休に日本へ一次帰国するので土産物に花瓶を買った。
ドイツ製で、大連開発区にある麦凱楽で買ったもので金属製である。
一輪指し用。
上半分は細いが下方は膨らんで安定性がいい感じで、デザインが気に入って選んだのだが、少し面倒なことが起きた。

空港の荷物検査で引っかかってしまった。
係員が荷物ケースを開けろという。
このような経験は初めて。
とにかく開けた。
そうしたらこの土産用に買った花瓶の箱を指して、さらにこれを開けろという。

「それは人にあげる土産物だから開けたくない。」と粘ったが認められない。
せっかく麦凱楽の3階まで足を運んで包装してもらい、リボンまでつけてもらったというのにとぶつくさ言いながら、包装を破り、中身を取出して係員に渡す。
あーあ、せっかくの包装がだいなしだ。

すると花瓶をもう一度X線検査機に通してモニター画面を見ている。
わたしも後ろからその画面を見ながら、なるほどこれでは引っかかるはずだなと合点がいった。
形状がテレビ映画などで見たことのある「手投げ弾」そっくりなのだ。
細い上半分の部分が持つところで下側の膨らんだ安定性のいい部分が爆薬が詰まった部分といったところか。
わたしも

「いや、これは開発区の麦凱楽で買った“礼物”で単なる花瓶だ」
と説明を加える。
それから、係員が花瓶を手に持って中を覗いて、自らの目で確かめてから無罪放免となった。
それで係員に聞いてみた。

「このような形状の金属物はすべてひっかかるのか。」と。
「そうだ。」という。

今後、このような物騒な形状の物を持ち込むときは紙袋か何かに入れて手に持っていたほうがすぐ取り出せるのでよさそう、とひとつ学習。

後日、こんなことがあったという話をある中国人に話したら、それは中国の貴重な文物が海外流出するのを防ぐために引っかかったのではないか言う。
なるほどこれも一理あるなと納得。