ふいちゃんの中国日記

仕事編

在庫管理

2006年5月27日

中国の仕事は日本と違って分業制になっているところが多い。
例えば、溶接工はほかの人がセットして溶接すればよい状態にしてから声をかけられて溶接だけをする。
在庫管理担当者は材料の入庫と出庫だけを帳簿につけて管理する。といった具合に。

金型部品の在庫管理を徹底することになり、部品が破損したりして必要になったとき、いつでも間に合うように適正在庫数を決めておき、在庫が適正在庫数を下回ったら、「要発注」の表示がでるような管理ができるようにプログラムを組むことを在庫管理担当者へ指示した。

この担当者の仕事をみていると、どうも仕事量が少ないようである。
だが、時間が一杯あまっているからといって他の人の仕事を手伝うようなことはしない。
じっと机に座っているか、おしゃべりをしている。
目に余るときは「うるさいぞ。」と注意するが効果は一時的でしかない。
日本であれば、時間が余ったら誰かに言われなくても自分で判断して他の人の仕事を応援したりするのが普通だが、この国の人々はそのようなことはまずしない。

使うソフトはもっとも一般的なEXCELである。
コマンドを知っていないとできないのであるが、担当者へ確認したらプログラムが組めるというのでまかせることにした。
項目などの様式を決めるときは、これでいいですかと確認にきたので、一部手直しを指示してすんなりと決まった。
いよいよプログラムを組む段階になった。
見ていると、朝から取り掛かって、午後になってもコンピューターの前でこのプログラムと取り組んでいる。

ときどき、そばを通るとき覗くと「IF文」を使っていろいろ試行しているのがわかる。
「IF文」を使うのはいいのだが、そのあとのコマンドを理解していないとこのプログラムはまず組めない。
苦戦している様子であるが、なにも言ってこないのでそのままにしておいた。
たったこれだけの作業で、長時間費やしてもけっきょく、その日は完成することはなかった。

ずいぶん高いコストがかかったことになるのだが、その担当者は一心に取り組んでいる様子なので、まあ、おしゃべりして他の人を巻き込むよりはいいかとじっと完成を待つことにした。