ふいちゃんの中国日記

生活編/衣食住

わたしは大飯喰らい?

2005年11月13日

 今住んでいるところは会社が用意してくれた部屋で、3LDK、寝室・バス・トイレ付きの44平米。一人で住むには十分過ぎる広さがある。月曜日から金曜日まで、勤めている会社が掃除のおばさんを派遣してくれる。ついでに洗濯もしてくれるから楽である。会社がなにも説明してくれなかったので知らなかったが、初めから週5日間、掃除〜洗濯の契約だったらしい。こちらに来て半月ほど経ったころ、ここに住んでいた前任の工場長から洗濯してくれるよと教えられた。
 また、10月の半ばに掃除のおばさんを管理している工場の部門の人と話をしていてわたしが何気なく「月水金」の3日間来てくれるよと話したら急に顔色を変えて電話をかけだした。どうやら掃除のおばさんを派遣している会社へクレームをつけているようだ。週5日の契約なのに3日間だけとはどういうことかとなじっている。部屋はきれいに使っているから毎日来ても大して掃除するようなところもなかったのかもしれない。結論としては週5日間の費用をとっていて、実際は3日間だったということでそのおばさんは解雇された。今は2代目のおばさんが土・日以外毎日昼間に掃除洗濯にやってくる。
 毎日が残業で、アパートへ帰ってから食事の準備をするのは時間的にも負担が大きい。そこで思案した結果、掃除のおばさんに夕食を作ってもらったらどうだろうか、ということで工場の担当部門へ問合せしたら、本人が同意すれば構わないという。そこで直接交渉した。
 「料理はほとんど作ったことがない」というので「なぜ」と聞くと、じつは旦那の母親が作ったものをもっぱら食べるだけだという。しかも味付けは塩辛いというのだ。試しに2日間作ってみて味が合うかどうか確認のうえ、満足いくようであれば作ってもよいという返事であった。
 初日、夜9時ころアパートへ帰って部屋に夕餉の匂いが残っているというのはいいものである。3合のご飯が炊かれていた。おかずの味はめちゃくちゃ塩辛く、さっそくこれは塩加減を1/4に減らしてくれとメモ書きした。ご飯はとうぜん食べきれないのでラップで包んで冷蔵庫へ保管し、炊飯器はきれいに洗って片付けた。
 2日目、塩加減はちょうどよくなっていた。おかずは2種類作られていたが材料は野菜だけで肉類はまったく入っていなかった。台所にしまってあった炊飯器が台のうえに出ているので、まさかと思いながら恐る恐る蓋を開けると、なんと4合のご飯が炊かれていた。きのうの3合が空になっているので、そうかこの日本人は大飯喰らいなのだな、3合では足りなかったらしい、とまじめに考えたようだ。ほんとに作りなれていないのだなあと思わざるを得なかった。
 またメモ書きを残すことにした。「ごはんはきょうは炊かないでください。」と。