ふいちゃんの中国日記

生活編/出来事

標準語を話せ

2006年6月13日

住んでいるアパートの入り口の2軒隣は今もピザ屋である。
以前もピザ屋であった。以前のピザ屋の前を通るたびに客の少なさを毎日見ていたわたしは、他人事ながらこの客数では損益が大変だろうなと思っていたら、案の定廃業になってしまった。

改築が始まり大工が入っていろいろとやっている。
感じとしてはまた何かの飲食店のようであった。この改築は約1ヶ月かかった。
途中のある日曜日、童牛嶺への散歩からの帰り道、大工さんに今度は何の商売かと尋ねた。

すると、「何を言っているか、わからないので標準語で話せ。」という返事である。
「わたしは標準語を話しています。なぜわからないのですか。」
「いや、やはりわからないから標準語で話してくれ。」と同じように大連訛りの標準語で催促される。
そこでゆっくりゆっくりと同じことを言ったらやっと通じた。

わかったことは
   ? また、ピザ屋である。
   ? 但し、経営者は別の人に代わる。
   ? 5月末に開店する。

ということであった。
実際、5月末に開店したが正式な“開工典礼”は6月3日の土曜日であった。
朝、ものすごい爆竹の音が聞こえてきた。
このごろはどんなけたたましい爆竹の音が聞こえてきても、また外で何かやっているようだなくらいにしか感じなくなっている。
  
昼前、散歩で外へでたら、ピザ屋の前は爆竹の残骸がわんさと散らかっていた。
ははあ、今朝のあの爆竹音はここだったのか。
いくら中国とはいえ、新規開店したばかりの店の前をこんな状態にしたままにしておくとは相当な無神経さだなと思って通りすぎた。
けっきょくこの散らかし状況は翌日の朝もそのままであった。

ピザはまだ中国人の標準的なたべものとは言えないし、こんな人通りの少ない場所に立地するとはどういう事前調査をしたのだろうかと不思議に思う。
店先に2割引と大書きしてあるが、客の入りも前のピザ屋と似たり寄ったりである。
ピザ屋の“老板”が知ったらどつかれそうだが、なんとなく今度のピザ屋も前と同じ運命をたどるような感じがする。

 【註】
   開工典礼 kaigong dianli カイゴンディエンリ 開店式典
   老板 laoban ラオバン (個人経営の)商店の主人