ふいちゃんの中国日記

生活編/大連カラオケ事情

色気より食い気

2006年7月16日

日本からお客様が来られる場合、ほとんど朝、日本を発つので大連着は12時前後になる。
初日は夕食に接待しカラオケへご案内する。
これはほとんどセットになっているのだが、中国の人はこれが理解できないようで、しょっちゅうどうして日本人は会食のあとカラオケへ行くのかと聞かれる。
これは日本の習慣だからと、わたしもあっさりと返事することにしている。

こちらでは料理があまるとプラスチック製の折箱へ入れてもらって持ち帰る。
今回はエビとカニと野菜料理が残ったので3箱包んでもらった。
お客様以外はわたし一人だったので、じつは持ち帰って食べるつもりでいた。
カラオケへ行ったら、お嬢さんたちが目ざとく折箱を見つけてあっという間に開けられてしまった。

どうやら、エビやカニは大好物のようだ。
お客様をほったらかして3人のお嬢さんが食べ始めたので、「ちょっと待て、お客様のお相手が先だ」と制する。
頃あいをみて中締めをして数人のお客様が店を出て行ってから、食べていいよと言ったら、お客様を送っていったお嬢さんも戻ってきて合計3人のお嬢さんたちがエビとカニをあっという間に平らげてしまった。

その様子を見ていて「あなたたちは色気より食い気だね」と言ったらきょとんとしている。
日本語の達者なお嬢さんたちばかりだけど、日本での生活体験がないから教科書には出てこないような言い方を初めてきくとわからないようだ。
字を書いてみせると「食い気」はわかるが「色気」はわからないという。

ちょうどママさんが入ってきたので「色気を説明してやって」と頼んだら、わたしもどう説明していいかよくわからないと言いながら、しなを作る振りをする。
うん、これも色気の一つだけど、もっと本質的な男の心を引きつける女の魅力とか女が醸しだす華やかな感じのことだよと日本語で説明。
こういった内容になるとわたしも中国語でどう言っていいかよくわからない。
だから、お嬢さんたちがどの程度理解できたか、はなはだ心もとない。

カラオケお嬢さんたちはみな若いからエビなどもたちまち食べつくすし、カニもばりばりと音を立てて食べていく。
いかにも健康的なのだ。