ふいちゃんの中国日記

生活編/出来事

少数民族か

2006年10月4日

人は初めての状況に出くわすと、脳裏に蓄積されているそれまでのあらゆる経験と知識からその状況を理解しようとする。

以前、関東省のある田舎町に仕事で数ヶ月住んでいたことがある。
その街には交通信号が一つもなく、外国人など誰も来たことがないかのようなほんとうの田舎町であった。
大連では日本人は何千人もいるようだし、地元の人は「ああ、この人は日本人だな」という目で我々に接しているのを感じる。

その町で風邪を引いてしまった。
そこにある最も大きな病院は大連開発区医院のようにあっちへ行って金を払ったら、こっちへ行って診てもらって、また金を払って点滴を買ってさらに点滴室へまわってとかの面倒くささがなかった。

医者が姓名、生年月日などを聞いてカルテに書き込んでいく。
わたしの名前をみて
「ふーむ、珍しいな。見たことがない名前だ。漢族ではないね。少数民族の人でしょう。何族ですか。」と聞いてきた。
「日族です。」と答える。
「うむ、少数民族の数は多いですからな。」

この先生はおそらくそれまで日本人に接したことがなかったのであろう。
漢族ではないとしたら、あと考えられるのは少数民族だったのだ。
英文を見て「乱碼」と判断してしまった新米の通訳と基本はつながっている。

【註】
  日族 rizu リーズウ 日本族を茶化して言ったもの(当然このような少数民族はないであろう)