ふいちゃんの中国日記

社会編/公共

出口加工区に入れないタクシー(1)

2006年10月8日

1日目の朝、タクシーでいつものように出口加工区に入った。
なにも変わりはなかった。
夕方、タクシーを呼んだ。
約束の時間を過ぎても来ないので催促電話したら、「加工区に入れないので入り口で待っているから歩いて来てくれ」という。

そんなばかなと思いながらも、とにかく歩いていく。
パソコンを持ったり、カバンがあったりで結構重いのだ。
入り口に立っている若い門番に聞く。
「なぜタクシーを入れさせないのだ。」
「わからん。税関からの指示だ。」

貨物車を除くタクシー以外の車はいつものようにフリーパスで出入りしている。
待っていてくれたタクシーの運転手に聞く。

「なぜ入れさせないのだろうか。」
「わからん。昨日も入れなかった。」
「はあ、今朝は問題なく入れたよ。」
「いや、入れなかった。」
どういうことなのだ。わからん。

2日目の朝、タクシーで入ろうとしたら若い門番が手の平をこちらに向けて立てている。
ふむ、入ってはいけないという意味か。
入り口前でタクシーを降りて歩いて入る。
ものの2〜3分も歩かないうちに客を乗せたタクシーが横を通り過ぎていくではないか。
おいおい、どうなっているのだ、門番。

おかげで工場へ着いたころは結構な汗。
おまけに普段あまり歩かないものだから、足の後ろ側に靴擦れまでできたではないか。
夕方、また入り口まで歩く。
予約した時間より早めに着いたので門番の動きを観察。
事情を知らないタクシーがけっこう来ている。
あるときは手で制し、あるときはなにもしない。
当然タクシーは中へ入っていく。
門番が手で制しても無視して入って行くタクシーもある。
かといって門番はなにもするわけではない。
ほんの瞬間「おい、こら、駄目だ。」といった状況を呈するが、すぐにいつものくそまじめな表情に戻って突っ立っている。
ふーむ、いったいどういう原則が働いているのだ。わからんなあ。

また,いつものタクシーの運転手に聞いた。
「区内へ入ったタクシーもいるよ。」
「それは出るときに難儀する。」簡単には出してもらえないらしい。

なぜ、タクシーは入れさせないのか。
いくら考えても理由が思い浮かばない。

 【註】
   出口 chukou チュウコウ 輸出