ふいちゃんの中国日記

観光編/延吉

地下森林

2006年10月14日

一昔前、中国語の勉強をしていた頃のテキストの中に地下森林のことが書かれてあった。
当時の記憶では中国吉林省で大規模な地震があって広い範囲で何10mもスッポリと陥没し、そこに住んでいた動物たちが何百年も周囲と断絶された結果、別の進化が生じて珍しい動物がたくさんいるというものであった。

その記憶が正しいのかどうか今となっては自信はないが、一度そういう所を見てみたいという気持ちはずうっとわたしの中にあった。
今回の長白山の中にその「地下森林」が含まれていたのである。

専用車を降りると原生林に向かって「地下森林」への入り口が開いている。
原生林の中は板敷きの道が綺麗に整備されていて歩きやすい。
30分ほど下って歩くと「地下森林」に着く。
地下森林に近づくと岩盤がパックリと割れて、人がまちがって落ち込んだら地の底まで落ちてしまいそうな危険な場所もあるが、べつに柵とかがあるわけでもなく、こういうところはいかにも中国的で大雑把である。

陥没の距離は50mはあろうか。
スケールが大きくて正確に目測できないが10mとか20mとかの半端な距離でないことは確かだ。
観光開発されている場所は地下森林のごく一部で、左回りは100mほどで終る。
右回りは7kmということだが、だれもそんなに遠くまで行く観光客はいないようだ。
はるか先まで陥没した面積が広がっている。

この陥没した地下森林の中には入れないので、どんな珍しい動物がいるかとかはまったくわからない。
地下森林そのものは上から見てもどうということはなく、むしろ原生林の中の散歩が空気がおいしく気持ちがいい。

 【註】
   地下森林 dixia senrin ディーシア センリン 地下森林