ふいちゃんの中国日記

観光編/延吉

消された日本海

2006年10月20日

国際的に日本海は日本海と認知されている。
中国で発行の地図にもはっきり日本海と記載されている。
ところがガイドの説明によると、韓国では日本海でなく「東海」ということになっているらしい。
日本に対する反日感情はあらゆるところに顔を出していて「おらが海に憎き日本の名前がついているなどとんでもない。よって、この海は以後、東海と呼ぶことにする。」ということになったというのだ。

吉林省の中国と北朝鮮とロシアが一点に接するところにある高台に観光用の展望台が建てられている。
この展望台からロシア・日本海・北朝鮮が望める。
日本海ははるか遠方にあり、天気がよい日のみ見ることができる、それくらい遠方である。
わたしが訪れた日も幸い天気がよく日本海を望むことができた。
つまり、この展望台からはるか遠方の日本海までの領土が警備兵の手抜き警備によって失ったと言われている部分である。

この展望台の西の壁に「日本海」、北の壁に「ロシア」、南の壁に「朝鮮」と表示されている。
いや表示されていたと言うべきか。吉林省で北朝鮮と国境を接する地域は昔から朝鮮族が住んでおり、そういう歴史的な背景もあってかここは韓国人の観光客が多いという。

訪れる韓国人にとってこの「日本海」という表示は我慢できないものらしい。
すぐに消されるというのだ。
「ロシア」と「朝鮮」は金属製の表示板がきちんとついたままになっているのに、「日本海」の表示はなくなっていて、手書きで日本海と書かれてあったと思われるが、今ではその「日本」も消されており「海」だけが残っている。
いくら正しく表示してもすぐになくなるので今は放ったらかしになっているとガイドが笑いながら説明してくれる。