ふいちゃんの中国日記

観光編/延吉

山頂まで続く段々畑

2006年11月1日

図們江も中流になると両岸が開けてくる。
中流域の向こう岸側ではあちこちに集落があり、その後ろに控える山は頂上まで届く急斜面が畑になっている。
ガイドの説明によると作物は玉米(トウモロコシ)と土豆(ジャガイモ)という。

だが、ここまで開墾されて木がなくなると山の保水力がガタ落ちし、雨が降ったら山頂から大半の雨がそのまま下へ流れ落ちてくるのではないだろうか。
一時的な増産は可能だろうが、余りの急斜面のため肥料を施しても簡単に流されてしまい、長期的にはだんだん収穫量が落ちてくるのではないか。
環境保全面からみても目に見えない悪影響がでてくる心配がある。

かつての中国も食料増産のため、長江の上流域での開墾が盛んになり、結果として山の保水力が落ちて大洪水が頻発し、さらに土砂の流出による長江の底が浅くなることにより洪水に拍車がかかるという悪循環に陥った。
原因に気がついた政府が7〜8年前に開墾禁止令を出しれてから長江の大洪水がなくなってきたという事実がある。

しかし、ここまで開墾されると環境問題はさておいて一種の美しさを感じるのはわたしだけだろうか。