ふいちゃんの中国日記

生活編/街の風景

不思議な靴屋

2005年 11月 22日

住んでいるアパートの近くに靴屋が店を開いている。
この店の前を通るのは土日の休日とウイークデーの夜だけ。
だからウイークデーの昼間はわからないがこの店に客がはいっているのはたったの一度も見かけたことがない。
店員が1人か2人いて立っていたり、椅子に座っていたりする。
裏通りに面しているので立地条件はすこぶる悪いといっていい。
特別用のある人あるいはこの付近に住んでいる人以外はまずこの店の前を通ることはないだろう。

店の作りは決して悪くなく、高級感もでている。
一度なかに入って品定めをしたことがある。
品物はよさそうだがどれも値段が高く、一般の人が買えるような靴は置いていない。目玉商品を置いていないのだ。
休日の昼間も来ないような店にウイークデーの昼間、客が来るとは思えないが靴屋はずうっと毎日店を開いている。
しかもときどき「店員募集」の張り紙がガラスに貼られているからなおさらわからない。
暇でおもしろくないから店員が辞めるのかもしれない。 

まるで趣味で店を開いているのではないかと、どうでもいいことながら考えてしまうほど不思議な店である。
昼飯を食いながらこういう話をしていたら、店が床屋で裏で賭博をやっていたところを知っているとか、ある食堂で飯を食っていたら数人の男がすうっと店の奥に入っていったとか、表の顔と裏の顔をもった店もありそうだとわかったが、はたしてこの店がそうなのかどうなのか、いずれにしても不思議な店である。