ふいちゃんの中国日記

仕事編

契約書を持っていきます

2007年3月2日

ある日本の客先と取引契約書を取交わすに当たってe-mailで何度か案をやり取りして進めていた。大体これで決まりかなという3度目の案を提出してから1週間ほどした昨年11月中旬に、「来週契約書を持って行きます。」という返事が来た。

わたしは関係者へ情報を流し、来週いよいよ調印の予定ですと伝えた。しかし、わたしはこの段階で大きな間違いを犯していた。つまり、「契約書を持っていきます。」という内容はわたしの感覚では合意したのでサイン〜押印した契約書を持ってきて、こちら側もサイン〜押印して契約書の完成と即断していたのである。だから、「わたしの提案した第3案でよろしいのですね。」という確認を怠っていたのである。

予定通り日本から大連へやってきたAさんの発言はわたしをびっくりさせるものであった。
「案を持ってきました。」とおっしゃるのであった。
こちらは責任者も工場へ来、印鑑まで用意して待機していたのだからお笑いである。
「契約書を持って行くというのと、契約書案をもって行くというのとでは全く意味が違うのではありませんか。案であればファックスかE-mailで充分ではありませんか。案を何もわざわざ大連まで20万円の交通費用と3日間の時間を費やして持ってくることはありませんよ。」
「いや、実は年末が近づいたので、12月は日本国内の挨拶まわりで忙しいので11月にやってきました。」
と、いうことで主目的は年末の挨拶であったことが判明。

それ以来、このお客さまとは事前に文書による出張の目的(予定項目)を書面でいただくことにしている。世の中にはわたしのようなぼんくらには想像もできない人種がいることをこの歳になっても知らされた次第である。