ふいちゃんの中国日記

文化編/感覚が違う?

けつよび

2007年3月9日

これはどう読むかというと、げつようび(月曜日)である。日本語を教えていて、時々書き取りをやらせる。「げつようび」と発音して平仮名と漢字を書かせると「けつよび」と書く初心者は比較的多い。これには訳がある。

日本人は濁音を明確に区別して認識している。だから、「げつ」と「けつ」とは音も意味も全く違う。おまけに濁音は重い感じとか汚い印象がすると思っている日本人は多いようだ。ところが中国人にとって重要なのは有気音と無気音の区別であって、濁音はほとんど区別をしない。

有気音というのは例えば「pu ぷ」の発音である。中国語を勉強するとまず最初にでてくるのが有気音と無気音の解説である。口の前に短冊を置いて「pu ぷ」と発音すると息が強く出て短冊が揺れる。これがすなわち「有気音」であると解説されている。

一方、「bu ぶ」と発音すると息は軽くしかでず、短冊は揺れない。すなわちこれが「無気音」である。同じ「pu」の発音にも有気音と無気音の2種類があることになる。実際には無気音は日本語の「bu」ではないのだけれども、「bu」と発音してもりっぱに通じる。このように、中国人は有気音と無気音の区別が大事なのであって、清音と濁音の区別はしていない。「げ」と「け」はいずれも無気音で、中国人にとっては「げつ」も「けつ」もほとんど同じ音として聞いているからである。

また、日本人にとって、「ようび」と「よび」は音がまったく違うのだが、中国人にとっては「よ yo」の中にすでに「よ+う you」を聞き取っているようなのだ。日本語をかなり話す人でも文章を書くとこの「う」を書いていない人がけっこういる。

日本語を教えていて、このように日本語と中国語の発音の差異を気づかされることがある。