ふいちゃんの中国日記

仕事編

売身体的合約

2007年4月2日

中国では雇用関係は契約書で保障される。期間はいろいろあり、3ヶ月、半年、1年、3年、5年とマチマチである。期間が来たら再契約しない限り、雇用関係は自然に消滅する。一般には再契約しない場合は1ヶ月前に通告する。仕事を探す時間も必要であるからだ。

通常は1年契約だから、辞めて欲しい人がいてもあまり困らない。日本の場合は簡単に辞めさせることができない場合があるが、中国では簡単である。最長1年待てば雇用関係の契約が自動的に切れるからである。

契約は中国語では一般的には“合同” もしくは“合約”である。日本語の“契約”はあるにはあるが一般には使われない。日本でも働くことは自己の時間が拘束されることから、時間を売ってその代償に給料を貰っていると言う考えもある。こういう種類の仕事は楽しくはないと思うが、実際にそう考えている人たちがいることは事実である。

中国でも事情は似ている。だから雇用関係の契約をするとき“売身体的合約”と冗談と皮肉を含めて言ったりする。こういう場合は“契約”という字を使って“売身体的契約”とも言い、短縮して“売身契”である。契約改更に行くときに同僚に“売身契に行ってくる”と言いながら出かけていくのである。

【註】
合同 hetong ホウトン 契約
合約 heyue ホウユエ 契約
契約 qiyue  チーユエ 契約
売身体的合約 mai shenti de heyue マイシェンティ ダ ホウユエ 身体を売る契約
売身契 mai shen qi マイ シェン チー 身体を売る契約